急性膀胱炎 |
- 診断
- 臨床症状:頻尿、排尿痛、尿混濁
- 膿尿の確認
- 細菌尿の確認
- 治療
- 般的には経口抗菌薬を3日間程度内服し、水分摂取を励行する。
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慢性膀胱炎 |
膀胱炎を繰り返し、抗菌薬の反応が悪い。症状は急性膀胱炎と同様であるが、難治性である。
原因としては、女性の場合約6割が神経因性膀胱(正常な排尿ができず、残尿が多い)で、男性の場合前立腺疾患(前立腺肥大症、前立腺癌、神経因性膀胱、膀胱腫瘍等)である。いずれにしても原因となる尿路基礎疾患を有することが多く専門医の診察が必要である。
治療は抗菌薬の投与を1週間?10日程度行うが、いずれにしても原因となる基礎疾患の特定及び除去が必要である。
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間質性膀胱炎 |
間質性膀胱炎の症状は多くは頻尿で、細菌性膀胱炎のような排尿時痛や尿混濁を伴わないことが多い。 排尿に伴う症状よりも、蓄尿時(尿が膀胱に貯 まった時)の膀胱不快感や下腹部痛として症状を訴えられることが多い。
一般的には通常の膀胱炎として治療されていることが多いが抗菌薬投与にても症状の改 善を認めず難治性である。 従来、日本人には少ないとされてきたが、潜在的患者は多いのではないかということが明らかになりつつある。 複数の異なる要因が関与し、膀胱粘膜の透過性亢進、アレルギー性の炎症等を来たすと考えられているが、詳細は未だ不明である。
根本的な治療はないが、水圧治療、膀胱内薬物注入 治療等が奏効する場合もある。いずれにしても専門医の診断が必要である。
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放射線性膀胱炎 |
過去に骨盤内悪性腫瘍(膀胱癌、前立腺癌、大腸癌、子宮癌等)に対し、放射線治療を行い、治療後数年?10年以後に出血を伴う難治性膀胱炎のことをいう。
通常の細菌性膀胱炎とは異なり、放射線治療に伴う膀胱粘膜網細血管の脆弱化による出血、及び膀胱壁の伸展障害による頻尿が主症状である。 過去に放 射線治療の既往がある場合、その晩期合併症として放射線性出血性膀胱炎があり、一般的には一過性のこともあるが難治症例も存在し専門医の診察が必要であ
る。
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